なぜ浮気や不倫をしたのかを知る
一刻も早く慰謝料をぶん取って離婚したいという人には関係ないのかもしれませんが、配偶者がなぜ浮気に至ったのかを知ることは実は非常に重要なことです。
元の仲の良い夫婦に戻りたいと思っているのなら、聞きたくないことかもしれませんが、やはりじっくりとその理由を聞きださないといけないと思います。しかも感情的にならずに、できれば良き理解者として話し合いをするべきです。そういう覚悟を今のうちから持っておく必要があると思います。
なぜかというと、浮気や不倫の理由を理解し、改善に努めないと、同じ過ちが繰り返されるかもしれないからです。たとえ「次やったら離婚だから」という常套句をチラつかせても、浮気の原因が取り除かれないのなら同じことが起こるでしょうね。
そしてその理由を聞くときに、ほとんどの人は感情的になって大声を出したり、威圧したり、好戦的な態度を取ったりすると思います。気持ちは分かります。が、その瞬間は相手より優位に立てても、今後のことを考えると、あまり得策ではないです。
浮気した当人を反省させる一番良い方法は、好戦的な罵(ののし)りではなく、温かい言葉です。
浮気されて大きなショックを受けているのに、温かい言葉を掛けないといけないのか?!と思われるかもしれませんが、長期的に見れば絶対にそのほうがいいです。
激しい罵詈雑言を浴びせ続けることは、浮気された側としてはまあスッキリするのかもしれませんが、浴びせ続けられた方は、「際限なく続く恐怖」を感じ、防衛体勢を取ろうとするでしょう。
「北風と太陽」でいえば、旅人がコートを着るようなものです。
コートを着た(聞く耳を持たなくなった)ことが分かると、さらに強い風(さらに強い責め)で吹き飛ばそうとしますが、さらにまたコートをがっちり着込むのです。これが続くと、暴風は旅人ごと吹き飛ばして、別居や離婚という事態になってしまいます。
一方、温かい言葉というのは、悪いことをしたと思っている心には、平常時よりもさらに浸み込んでくるものです。コートを脱ぎ捨て、心を大きく開いてきます。
では、温かい言葉とは具体的にはどういうものかというと、「あなたは悪いことをしたけれど、もしかしたら私も何か悪かったのかもしれない。あなた一人の責任ではなく、夫婦の問題として私も責任を感じている。だから、二人で一緒に何が悪かったのか考えてみよう。」というような言葉です。
まあ、本意ではないでしょうが、この言葉を言えば、相手は一生頭が上がらなくなります。
罵詈雑言を吐き捨てその瞬間だけ優位に立つのではなく、温かい言葉で一生優位に立つことを選択してください。
でも、そうは言ってもやっぱり頭に来ますよね。そのときは、期間を決めて、たとえば今日一日は言いたいことを言わせてもらうと宣言して感情的に言葉をぶつけましょう。そして次の日からは約束通り冷静になって、浮気に至った原因と今後どのようにしていくか話し合うようにしましょう。