多くの中に隠したい物を混ぜる
「多くの中に隠したい物を混ぜる」というのは、隠し事をするときの鉄則のようなものですね。
浮気相手とのデートを隠す場合、ほとんどの場合架空の用事を理由にすると思います。仕事じゃないのに「仕事で遅くなる」とか、送別会じゃないのに「送別会で遅くなる」とかですね。
でも、普段は残業がほとんどない人が「仕事で遅くなる」という理由は少し不審がられるでしょうね。最初の一回目なら「あら、大変」と疑われないかもしれませんが、毎週金曜日だけ「仕事で遅くなる」はとても怪しいです。
でも、週の半分以上、残業で遅くなる人が「今日、仕事で遅くなる」は怪しくないですね。多くの残業の中にデートを混ぜるということです。
あるいは何かの習い事に毎週通うというのも良いカモフラージュになります。たとえば実際に資格取得のための学校に毎週水曜日に通い、月に1,2回は実は不倫相手とデートをするという具体ですね。女性の場合なら料理教室というのが使えますね。
この場合、実際に通っていることがポイントです。通っていないのに毎週通っている振りをすると、いつかバレるでしょう。全然、上達しないとか、資格の試験に受からないということで勘付かれてしまいます。
実際に通い、毎週授業の様子を話し、そしてデートだった日も授業の話をすれば、見事に隠すことに成功したと言えます。料理教室を使うなら、「これ昨日、料理教室で習ったやつ」と言って次の日にでも適当に何かの料理を出せば、「あぁ昨日も料理教室に行ったんだな」と騙すことができます。
こうやってデートを隠すわけです。
そして浮気や不倫の相手からプレゼントを貰うときもこの手法を使います。
たとえばジッポライターを多く持っている輩にジッポをプレゼントしても全然怪しくないですね。「また買っちゃった」と言えばいいだけですから。
「木の葉を隠すなら森の中」ということなのですが、この慣用句の元となった推理小説の文には「森がないときは、自分で森を作る」という続きがあるのです。つまり、デートするカモフラージュとして、新たに資格の学校に通い始めるという強者もいるということです。
というわけで、このように多くの中にデートの日やプレゼントを隠されてしまうと、確実な浮気の証拠や形跡をそこから見つけ出すのは難しいかもしれません。
では難攻不落かと言えばそうとも言えず、やはり人間ですからわずかに隙も生じるでしょう。
たとえばプレゼントを貰う場合、剥き出しでは貰わないでしょう。ラッピングされているはずですので、ラッピング用の包装紙やリボンやシールがゴミ箱に捨ててあるかもしれません。帰宅する途中で捨てて来ている可能性も高いですが、捨てる場所がなかったとか、うっかり忘れている場合もあるので、ゴミ箱は欠かさずチェックしましょう。
それからデートを隠される場合ですが、資格の学校や料理教室が終わる時間はいつも同じですから、帰宅時間を常にメモっておいて、明らかにいつもより遅い日がないかチェックしましょう。デートの別れ際は、特に女性は別れがたく、予定よりオーバーしてしまうことがありますからね。
完璧に見えても隙はあるものです。